Satoshi Labo diary

主にジョギングやマラソン大会の様子について書いています。

2020.3.11.にランニングこのことを思うこと

2020年3月11日にランニングのことを思うこと

なんとなく自然と私の好きな村上春樹さんの著書に似た感じになった、年明け以来のブログを書く。

昨今の新型肺炎の影響で先日3月8日国営昭和記念公園にて開催予定だった立川シティハーフマラソン大会が中止となった。この大会は私自身中学生の時に出場した思い出の大会でもあり、ここ最近は連続して出場して親に元気な姿を見せてあげられる地元開催のマラソン大会として出場していた。また、今は学生ハーフマラソンチャンピオンを決める大会も同時開催されており、昨今の箱根駅伝の人気も相まってハイレベルのレース展開で観戦も参戦も楽しい魅力的な大会になっている。先日も近所で駒澤大学陸上部の学生ランナーと遭遇して交差点信号待ちで少し立川ハーフマラソン談議をしたりしていた。 

 

 大会開催は中止となったが、予定通り私自身ハーフマラソンを走ることにしようと考えた。ロンドンマラソン開催までおよそ2ヶ月の調整として。さて、当日はあいにくの雨風で気温もひと桁。条件的には昨年9月のベルリンマラソンと似たような気象状況だ。まあ誰も走っている人はいないそんな雨の日曜日。

 

走り始めていつも通り4分割。入りの5キロはウォームアップ。体調を確認しつつ、ペースを作る。どうもひとりで走っていることと、雨で足元に所々水溜りがあって、ペースがぜんぜん落ち着かない。次の5キロはペースに乗るはず。ところが10キロに差し掛かるあたりで、ようやく4分15秒くらいのペースで進んでいたものの、今一つペースに乗れない。折り返し地点から少し経ってもうすぐ15キロ。いつもならペースを維持して最後の区間にスイッチオン。だけどどうもスイッチが入らない。いつものコースで最後の直線に入ってから、急に雑念が消え去り、ふと我にかえると無心で走っている。リズムがよく、呼吸も不思議と落ち着いている。無駄な力が抜けて、心拍数は150くらいだ。途中まで頑張って歩みを進めている感じだったが、終盤はリズムが良い。その辺りからだ。ゾーンに入った感覚。不思議なくらい集中している。自分を外から客観的に見ている感覚。その時、走れることへの感謝の気持ち。元気に過ごせていることへの感謝。家族、友人、職場の仲間、じぶんの健康。そんなことが、自然と頭に浮かんでくる。

気がついたら、あと1キロを切っていた。そのまま集中した状態でゴール。最後は息が上がることもなく何やら少し不思議な禅問答のようだ。

 

そんなこんなで、私のマラソン、ランニングは少しずつ成熟度にも進歩があるのかもしれない。そんな感覚を持った当日のタイムは1時間29分ちょうどくらいでゴール。

 

もはやマラソンのタイムの重要性はどこにもない。そもそも競技として取り組んでいないので、死ぬほど心肺機能や肉体を鍛え上げて挑むというよりは、健康第一で、リフレッシュして日々の生活を送ることが目的。約20年のブランクを経て40歳を過ぎてから、ジョギングを再開したことをふと思い出す。2011年3月11日の頃は、ジョギングなんて考えられなかった。9年目のこの日を迎え、新型肺炎のコロナウィルス対策で世の中が騒然として、必要以上に日本ではトイレットペーパー、イタリアではパスタが飛ぶように売れていく状況を憂う。

 

「うばい合えば足らぬ、わけ合えば余る」

 

相田みつをさんの言葉。

 

これがこの3月11日に思うこと。

 

質素にシンプルに必要最小限で。

震災、台風、新型肺炎、忘れることなく、謙虚に生活して行こうと思う。